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膨張弁の故障
膨張弁の故障は分かりにくいと思います。
家庭用エアコンには太い管にしか圧力をはかるポートがなく、
高圧 低圧が同時に測定できません。
結果、冷えが悪い場合にガスが足りないのか?
コンプレッサーの働きが悪いのか?
などの判定を難しくします。
まず、エアコン作動の前に圧力をみて
大きなガス漏れではないことを確認します。
(気温30℃ 1.6MPA以上ある)
室外機のショートサーキットや
室内機のフィルターの詰まりを確認し運転します。
冷えが気温マイナス10度以上出ていない。
膨張弁の故障を疑う場合
①ガスを少し補充したが、低圧が上がってこない
(または0MPAまで下がる)
②コンプレッサーは動いているが、低圧があまり落ちない
(低圧が1.3MPあるなど。または停止時とあまりかわらない)
③圧力差は出ているようだけど、なんだか冷えが悪い
まず、プラグを抜き、電動膨張弁のコイルと本体を磨きます。
(さびている場合が多く、改善することも多いです。)
費用の関係から難しいことが多いのですが、
冷媒ガスを全交換します。
ガスの問題(水分の混入やガス不足など)を
解決しておくと故障の確定がしやすくなります。
(膨張弁交換で見積りをあげるのも手ですが)
改善が見られない場合は、基板、コイル、膨張弁、コンプレッサー
不良個所を特定していきます。
コイルの線間抵抗は?(例40Ω~50Ω)
基板からの電圧の測定。アナログテスターにて針の振れの確認
(要メーカー確認)
電子膨張弁開閉器(電子式)パルス発生器・電子膨張弁開閉器(手動式)
を使用し強制的に開閉を試みる。
電子膨張弁開閉器(手動式)の使用例
サーミスタによるエラーが(ガス漏れエラーなど)
でたりして、悩むと思います。
冷媒ガスも全交換したいのですが、
ガス代10000円程度もらえるか?
難しいところです。
5年以内の故障の場合は、メーカーに依頼しましょう。
(但し、コイルや基板は1年保証です。)
四方弁の故障判定
四方弁が切り替わらず、冷房運転が暖房運転になる。
または暖房運転が冷房運転になる状態
四方弁の中のプラスチックの部品の固着
交換の際は、四方弁に熱を入れ過ぎないように注意する
故障判定
強制冷房運転にする。(説明書で確認。)
四方弁が正常な場合 通電開始やコンプレッサー始動前に
カチッと音がする(カチッ音は2回、3回の場合もあり)
冷房運転がかかるか?確認。
暖房運転になる場合は四方弁の固着。
まず、コイルと四方弁の本体部分のサビを確認し
磨きます。(コネクタ部のサビも確認)
もう一度運転してみてください。
症状が変わらないようなら、電磁弁オープナーを使って
手動にて冷暖の切り替えを試みます。
四方弁のコイル抵抗値確認。
抵抗値はメーカーに聞いてください。
100V機種で40Ω~400Ωの間くらいか?
200V機種で1000Ωくらいの機種もあり。
抵抗値OKなら
基板からの電圧の測定。 これがむずかしい。
最近の機種は数秒しか電圧をださないため、
メーカー確認が必要です。
例
日立 部品名
R-DC35 抵抗値41Ω
四方弁が正常な場合
通電開始と10秒後にカチッと音がする
この10秒間が測定タイミング。
1ピンと4ピンで測定。
DC35V
暖房。冷房で反転。
R-DC90
DC 90V
L-DC40A
圧縮機開始直前にカチッ、カチッと2回
この間が通電時間
1ピンと4ピン測定。
DC20~40Vまで振れて
0Vに戻り
またDC20~40V振れる
といった感じです。
叩くと一時的に直るときもあるけど、
5年以内ならメーカーに依頼して、
直してもらいましょう。